広帯域・低遅延リアルタイム配信処理プラットフォームの開発に向けて(先端工学研究センター丸山特別研究室)

先端工学研究センター丸山特別研究室と、情報ネットワーク・コミュニケーション学科の瀬林研究室、岩田研究室は、光ファイバの広帯域伝送能力に着目し、ハイビジョン映像の16倍の解像度を持つ非圧縮の8K超高精細映像を伝送・蓄積・配信するシステムの開発に取り組んできました。非圧縮の8K超高精細映像は24Gbpsや48Gbpsの伝送帯域を必要とします。48Gbpsは、DVDディスク1枚が0.8秒で送れてしまう速度です。このような広帯域データをネットワーク上のクラウドと複数のエッジ*1が連携することで、リアルタイムで低遅延な処理を可能にする挑戦的なテーマです。現在8K並みの超高精細映像の制作には、高価なハードウェア専用機を用いたローカルなシステムでしか行うことができませんが、本研究の技術を用いることで、誰でもネットワーク上で超高精細映像の制作・配信が可能になる事を目指しています。

2021年度からは本技術を発展させるため、大同大学、琉球大学、ミハル通信株式会社と共同で、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT:エヌアイシーティー)のBeyond 5G (B5G)研究開発促進事業のシーズ創出型プログラムの委託研究*2を実施しています。B5Gというのは、2030年頃に導入が見込まれる現在の5Gの次世代携帯技術の事で、無線で光ファイバに迫る広帯域伝送を実現します。我々はこれを支える高速エッジやクラウド処理技術を提案しています。近い将来、モバイル端末で超高精細映像を見られるようになれば、誰でも、そしてどこにいても超高精細映像の制作・配信ができるようになるでしょう。

詳しくはこちら(https://www.youtube.com/watch?v=q05pXWuOzMs)もご覧ください。

<お問い合わせ先>
神奈川工科大学 情報学部
情報ネットワ-ク・コミュニケーション学科
丸山 充:maruyama@nw.kanagawa-it.ac.jp
瀬林 克啓:sebayashi@nw.kanagawa-it.ac.jp
岩田 一: hajimei@nw.kanagawa-it.ac.jp