学長あいさつ


神奈川工科大学 学長 小宮 一三

我が国は人口減少、少子高齢化に直面する中、Society5.0、Industry4.0に代表される超スマート社会の実現に向けて活発に研究開発が行われています。その大きな推進力のひとつとして産官学連携の役割は、益々重要かつ不可欠となっています。

神奈川工科大学は1963年に開学し、現在5学部13学科、大学院6専攻を有し、産業界の要請に応える「知の拠点」として時代を先導する研究を推進しています。本学には教員237名が在籍し、多方面にわたる研究実績は国内外の学会、産業界から高い評価をいただいております。

さらに本学の研究力を高めるため、2022年度より研究推進・支援体制を一新いたしました。具体的には、従来の工学教育研究推進機構を研究推進機構に改組し、研究推進、研究戦略、研究支援、研究広報、研究管理などの部門を設置し、社会のニーズに応える先進的研究、先導的研究を一層強化する体制を整えました。

なお、2013年度本学創立50周年の折、研究強化の一環として、以下の(1)~(3)からなる神奈川工科大学の研究理念を定めております。

(1)Challenge-挑戦:新たな分野への挑戦
(2)Change-変化:新たなアイディアによる変化
(3)Creation-創造:新たな産業の創造

この理念のもと、今後成長が見込まれる「環境・エネルギー」「情報」「健康・生命科学」を重点研究3分野と定め、基礎研究から応用研究まで全学的体制で取り組んでいます。重点研究3分野には、それぞれ16の研究所・センター体制を構築しています。環境に優しい自然エネルギー技術、安全安心社会に役立つ情報通信技術、健康社会を先導する高度医療技術などがその研究例です。また、本学の有望な基礎研究成果を実用化につなげる「先進技術研究所」を2014年度開設し、現在、モビリティリサーチキャンパス、共生型ロボットAI,屋内自立行動ロボットの開発に取り組んでいます。とくに文部科学省の2018年度「私立大学研究ブランディング事業」に採択され、AI、IoT、ロボット等先進技術を活用した高齢者支援システムの開発と地域社会への展開をテーマに自治体、地元企業と連携した研究を進めています。

以上のように、本学は、先進技術をもって社会的課題の解決に取り組んでおります。そのために特に社会とのつながり、産官学連携を重視しています。2007年には産官学連携拠点としてリエゾンオフィス(現研究支援部門)を開設し、連携強化に努めているところであります。

今後とも企業の皆様の技術のよき相談相手として、本学をご利用いただければ幸いです。