【KAIT産学官連携メルマガ】工学部 機械工学科特集(その2)(2024年11月15日号)

※本メールマガジンは、神奈川工科大学(KAIT)が主催するシンポジウム等に参加された方、展示会等で名刺交換させていただいた方、関係機関の方々に配信しております。
※配信先の変更・停止をご希望の方は、末尾をご参照ください。
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 目次
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【1】イベント情報
【2】新着ニュース
【3】YouTube「神奈川工科大学 研究推進機構チャンネル」
【4】研究・技術シーズ紹介(機械工学科) 
●宇宙機の航法誘導制御
●計測結果に基づいた実用的交通流物理モデルの開発と高速道路交通流での評価
●燃焼の数値シミュレーションによる燃焼排出物の評価
●ターボ圧縮機に発生する非定常流動の予知・制御に関する研究
●超音波による工具接触圧力分布測定法に関する研究
●主観的な「運転しやすさ」を客観的に数値化して評価する手法の確立と標準化
●炭素繊維強化複合材料の損傷評価と非破壊検査方法に関する研究
●モビリティ・リサーチ・キャンパスの構築
●デザイン科学と破壊学に関する研究
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【1】イベント情報
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■障害者自立支援機器ニーズ・シーズマッチング交流会2024に、情報工学科が「読話トレーニングアプリ」「手話復習ツール」を出展いたします
(10/1~WEB開催実施中 11月大阪・12月東京会場にも出展)
https://cp.kanagawa-it.ac.jp/event/2537.html

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【2】新着ニュース
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■2024.10.24 神奈川工科大学スマートハウス研究センターが国立中央大学(台湾桃園市) 資訊電機学院、能源工程研究所との相互協力・連携協定を締結
https://www.u-presscenter.jp/article/post-54715.html
■2024.10.25 自動運転車の安全性評価―交通事故に至る過程を仮想空間上に再現する研究―(先進自動車研究所 所長/特任教授 井上 秀雄) 
https://www.kait.jp/tech_news/post_14.html

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【3】YouTube「神奈川工科大学 研究推進機構チャンネル」
    https://www.youtube.com/@KikouKAIT
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今号の動画は、機械工学科 山門誠教授が研究を進める
『第2回リサーチデー【オープンラボ紹介動画】デジタルツインドライバを用いた「もっといいクルマづくり」』です。
※第2回リサーチデー(2024年4月日開催)でのオープンラボ紹介動画です。
https://youtu.be/jW0urlouots?feature=shared

機構のX(旧Twitter)はこちらへ
神奈川工科大学研究推進機構(@KikouKAIT)/ X

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【4】研究・技術シーズ紹介
  《特集》機械工学科 
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●宇宙機の航法誘導制御
宇宙機制御工学研究室 教授 照井冬人

宇宙開発は地球周回の人工衛星、宇宙ステーションから月面着陸機、月面車、さらには惑星、小惑星に接近、着陸する小惑星探査機まで、その活動範囲と内容を広げつつあります。それらを総称した「宇宙機」が、画像を撮って地球に送るなどの観測、着陸して物質を採取して地球に持ち帰るサンプルリターンなど、事前に計画した目的が達成できるように、自分の位置・姿勢を求める「航法」、自分の位置・姿勢をどのような軌道で動かすかを決定する「誘導」、誘導で決めた通りに自分の位置・姿勢を動かす「制御」の研究を行っています。具体的なプロジェクトとしては、地球にカプセル投下後の現時点でも飛行中である小惑星探査機はやぶさ2が近年中に別の小惑星の近くを通り過ぎる(フライバイ)際に自分の姿勢を振って小惑星を撮像するための姿勢制御手法の設計・解析を行っています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/terui.html


●計測結果に基づいた実用的交通流物理モデルの開発と高速道路交通流での評価
流体物理工学研究室 教授 中根一朗

交通渋滞の発生は、CO2 の排出増加や国・地域の経済損失を伴います。交通流のシミュレーションは様々なモデルが提案されていますが、高速道路渋滞で見受けられるような自然渋滞への相転移とその解消を実用レベルで定量的に予測することはできていません。本研究では、交通流の計測結果から車両挙動の普遍性・相似性を見出し、自然渋滞への相転移とその解消(逆相転移)を予測できる物理モデルを提案するとともに、数値シミュレーションを利用して、天気予報のように、交通渋滞の発生・解消の予報をナビゲーションシステム等に発信するシステムの構築を目指しています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/nakane.html

 

●燃焼の数値シミュレーションによる燃焼排出物の評価 
燃焼工学研究室 准教授 林 直樹

二酸化炭素や窒素酸化物など燃焼器に由来する温暖化物質や大気汚染物質の低減は喫緊の課題です。本研究では、数値シミュレーションにより噴霧燃焼や水素燃焼など様々な燃焼場に対して、その排出物特性や火炎の特性の解明を目指しています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/hayashi.html

 

●ターボ圧縮機に発生する非定常流動の予知・制御に関する研究
熱流体工学研究室 准教授 萩野直人

ジェットエンジンやガスタービンで使用されているターボ圧縮機は出口を絞るとサージや旋回失速などの非定常流動が発生します。サージは圧縮機の軸方向、旋回失速は周方向の流れの自励振動であり、発生すると性能低下だけではなく圧縮機を含む管路系を破損させる恐れがあります。これらの非定常流動の発生前に圧力や流速に前兆が現れる場合があることが知られています。しかしながら、その発生過程はサージ・旋回失速の併発を含め不明な点が数多くあります。そこで本研究ではサージ・旋回失速の前兆現象を捉え,それらが大きく成長する前に検出し抑制制御を行う技術の開発を目指しています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/hagino.html


●超音波による工具接触圧力分布測定法に関する研究
生産システム研究室 助教 水野敏広

塑性加工では、被加工材・工具間の接触圧力を測定する方法として、従来側圧ピンや感圧紙等が用いられていますが、これらの方法は、測定のために何らかの形で接触面の状態及び性質を変化させますので、本来目的とする接触圧力を測定できないという欠点があります。そこで、本研究では、材料と工具の接触境界面に超音波が垂直入射すると、接触圧力の大きさに依存して超音波の反射特性が変化することに着目し、接触圧力と超音波の反射特性の相関関係から接触圧力を定量的に測定する方法の構築に取り組んでいます。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/mizuno.html

 

●主観的な「運転しやすさ」を客観的に数値化して評価する手法の確立と標準化
車両運動・制御研究室 教授 山門 誠

自動車の微妙な操舵特性の違いを実際のドライバのレーンチェンジ動作データを基に、ドライバと近い運転動作を行う単純化したデジタルツインのドライバモデルを構築し評価しています。このドライバモデルは、「前方予見時間(τ(タウ)h)」「ゲイン(h)」「遅れ時間(τL)」 という3つのパラメータで表現でき、このうちこれまでの研究からτLが大きいほど運転しやすい車であることが実証されています(ドライバが遅れて操作してもタスクがこなせる)。直近では株式会社エッチ・ケー・エス様との共同研究で、車体の微小振動を低減するパフォーマンスダンパー(R)の評価にこの手法を用いた結果を自動車技術会春季学術講演会で発表し、複数のメーカから問い合わせを受けています。今後とも、複数のカーメーカ、サプライヤとともに、「運転しやすい」クルマの開発を続けていきます。
【関連URL https://www.hks-global.com/news/220322.pdf
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/yamakado.html

 

●炭素繊維強化複合材料の損傷評価と非破壊検査方法に関する研究
動的設計研究室 助教 吉岡孝和

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)をはじめとした炭素繊維強化複合材料は、軽量で比強度、比剛性や耐環境性に優れ、幅広い分野で適応が拡大しています。しかし、衝撃や疲労による層間剥離などの内部損傷は、目視では確認することは困難であり、また強度や剛性を大きく低下させます。従来、X線や超音波などの非破壊検査法が用いられていますがコストや適応限界の問題があります。本研究では、炭素繊強化複合材料の衝撃による損傷評価に関して成果報告を行ってきました。現在は、炭素繊強化複合材料の損傷による機械特性の変化と電気特性の変化の関連性を検討し、新たな非破壊検査法の開発を行っています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/yoshioka.html


●モビリティ・リサーチ・キャンパスの構築
知能モビリティ研究室 教授 脇田敏裕

自ら考えて行動するモビリティたちが学内を動き回り、生活や学びを豊かで楽しい物にします。そんな未来への実験が「KAITモビリティ・リサーチ・キャンパス」です。通信技術や情報技術など高度なインフラを備えたキャンパスの中で、さまざまな役割を持ったモビリティたちが日々考え、行動します。学生や教職員はモビリティを使い、触れ合い、見守られると同時に、自ら新たなモビリティ作りに挑戦し、キャンパスで実験することができます。研究成果は広く情報発信すると同時に社会実装を行っていきます。
現在、落葉清掃、荷物運搬、校内見守り、学内回転ライドなどの自律走行車両の原理試作が完了し、今年度より随時運用を開始していきます。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/wakita.html
【関連URL https://www.kait.jp/topics/atrc/report07.html

 

●デザイン科学と破壊学に関する研究
構造デザイン研究室 教授 渡部武夫

切り紙構造の応用やフラードーム構造、CLT技術を用いた木質化構造など、様々な構造物、構造様式を対象に、デザイン科学的、構造・材料力学的アプローチで研究を実施しています。また、異分野の専門家とも連携し、機械的な破壊が創出する価値に着目した「破壊学」の研究を学際的に展開しています。
【研究室紹介 https://www.kait.jp/research/navi/twatanabe.html

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