【KAIT産学官連携メルマガ】電気電子情報工学科特集(2023年7月13日号)

※本メールマガジンは、神奈川工科大学(KAIT)が主催するシンポジウム等に参加された方、展示会等で名刺交換させていただいた方、関係機関の方々に配信しております。
※配信先の変更・停止をご希望の方は、末尾をご参照ください。

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 目次
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【1】新着ニュース
【2】KAIT機構チャンネル「浮遊ウィルスを電気的に捕集して空気をきれいにします」
【3】研究・技術シーズ紹介(電気電子情報工学科) 
 ●太陽光発電システムの性能向上に関する研究
 ●低損失半導体ダイオードの研究
 ●電子測定器の高精度化のために
 ●放電・プラズマを利用した空気浄化の研究
 ●車載センサ情報共有型車両情報共有システム
 ●有彩色照明光が生体に及ぼす効果の解明
 ●集積形光機能デバイスの研究
 ●電子回路上の非線形波動制御に基づく信号生成制御技術

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【1】新着ニュース
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★プレスリリース★
生番組の8Kライブ映像ワークフローをオンライン上で実現 — 400Gbps対応のエッジ装置の8K非圧縮映像処理機能を活用
https://www.u-presscenter.jp/article/post-51051.html

■太陽光システムに関する板子一隆教授のインタビュー記事がWEBメディア「LIVIKA」に掲載されました
https://www.kait.jp/news/2451.html

■自動運転車の安全性評価を仮想空間で実現する「仮想空間シミュレータDIVP」の研究
https://www.kait.jp/tech_news/946.html

■量子コンピューティングに関する洋書のWebサイトで山本富士男名誉教授が開発したスマホアプリが紹介されました
https://www.kait.jp/news/2446.html

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【2】YouTube「神奈川工科大学 研究推進機構チャンネル」
https://www.youtube.com/@KikouKAIT
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今号の動画は、電気電子情報工学科 瑞慶覧章朝教授の研究を紹介する「浮遊ウィルスを電気的に捕集して空気をきれいにします」です。
※第1回リサーチデー(2023年3月31日開催)でのオープンラボ紹介動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=mZSF2lNs_YM

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【3】研究・技術シーズ紹介
  《特集》電気電子情報工学科 
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●太陽光発電システムの性能向上に関する研究
パワーエレクトロニクス研究室 教授 板子一隆 

太陽光発電システムは環境に優しい新エネルギーとして注目され導入が進んでいます。研究室では制御技術の観点からPVシステムの性能を向上させる研究を行っています。新型MPPT(最大電力点追従)制御技術によるエネルギー効率の改善、リアルタイムでのパネルのホットスポットの検出法開発、パワーコンディショナのための新しいスイッチング技術(PCCS法)による電磁環境改善、PVを用いた災害時の非常用電源の開発などがあります。
当研究室ではSDGsの開発目標、ターゲットに対応したこれらの技術開発により、新エネルギー社会の実現を目指しています。
https://www.kait.jp/research/navi/itako.html
http://www.ele.kanagawa-it.ac.jp/~itako/index.html

●低損失半導体ダイオードの研究
電子デバイス研究室 教授 工藤嗣友

本研究では、次の要求事項を満足する低損失半導体素子の開発を行っています。
(1)LSIの動作電圧の低減化にともない、これを駆動するスイッチング電源回路用ダイオードの開発。
(2)再生可能エネルギーである太陽電池用低損失バイパスダイオードの開発。
従来の低オン電圧として使用されるショットキーバリアダイオードは、温度上昇にともない逆方向リーク電流が増加し事故加熱による熱暴走が生じ破壊を生じます。開発中のダイオードは、高温時(約175℃)でも熱暴走せず整流特性を得ています。本提案デバイス構造はユニポーラ構造とバイポーラ構造の合わさったデバイス構造なのでスイッチング損失が小さい特性が得られています。
https://www.kait.jp/research/navi/kudo.html
http://www.ele.kanagawa-it.ac.jp/~kudoh/

●電子測定器の高精度化のために
先端電子計測研究室 教授 小室貴紀

電気的な現象は人間の五感では捉えられませんので、電子機器の動作を確認するには測定器が必要です。また、その測定器が正しい値を出すことを保証するためには、定期的に校正作業を行う必要がありますが、安価で間違いなく遂行するために、A-Cardによる新しい方法を提案し、特許提案と学会発表を行いました。現在事業化に向けて準備を進めています。さらに測定機器を安定に動作させるために、環境温度の変化を打消す恒温槽の研究も行っています。研究では実験に加えてシミュレーションも行いますが、電子回路向けと熱現象向けのシミュレータは動作原理が異なるため、協調させることが困難です。この問題に対応したシミュレーションの方法も検討しています。
https://www.kait.jp/research/navi/komuro.html
http://www.ele.kanagawa-it.ac.jp/~komuro/

●放電・プラズマを利用した空気浄化の研究
電気応用研究室 教授 瑞慶覧章朝                             

電気集塵技術を基軸に、放電・プラズマを利用した排ガスや室内空気中の浮遊粒子状物質、有害ガスやウイルス・細菌の除去に関する研究を進めています。コロナ放電、バリア放電、パルスストリーマ放電などの非熱平衡大気圧プラズマや高電界を利用し、排ガス中のブラックカーボン、硫酸塩、可溶性有機成分(SOF)、多環芳香族炭化水素(PAHs)、SOx、NOxなどを除去しています。また、室内空気中の浮遊ウイルスや菌の除去を目的として、コロナ放電、電界やイオンの影響を蛍光顕微鏡や電子顕微鏡など様々な手法を用いて多角的に検討しています。コロナ放電によって発生する電気流体のシミュレーション及びPIVを用いた計測も行っています。室内空気環境、船舶排ガスや火力発電所等の排ガス浄化など、大切な空気環境を守るために研究を推進しています。 
https://www.kait.jp/research/navi/zukeran.html
https://sites.google.com/view/zukeran-lab

●車載センサ情報共有型車両情報共有システム
モビリティITC研究室 准教授 高取祐介

自車両の走行情報と、車載障害物検出用センサで取得した周辺他車両の走行情報を、車車間通信で共有するシステムの研究を行っています。車載障害物検出用センサが苦手とする見通し外の車両情報に関して、自車の情報のみを送信する車車間通信では取得できないシステム車載器非搭載車情報を取得できる点が本システムの強みです。これは実際のシステム普及段階における運用環境(車載器搭載車両・非搭載車両混在環境)においてその強みが発揮されることが期待されています。本研究では、交通量やシステム車載器普及率がシステムの周辺車両情報取得性能に及ぼす影響についてミクロスコピック交通流シミュレータを構築し解析を行っています。また、従来の障害物検出センサは見通し内の障害物を対象としており、見通し外の障害物については対象外です。見通し外の障害物情報を他車両と共有することはさらなる周辺障害物の認知につながります。我々はステレオビジョンカメラを用いて、周辺に存在する反射性平面に映り込む見通し外障害物の位置推定を行うシステムについても開発しています。
https://www.kait.jp/research/navi/takatori.html

●有彩色照明光が生体に及ぼす効果の解明
視環境研究室 准教授 高橋 宏

近年、LED照明の普及に伴い、照明の光色が注目されています。実際に光色制御可能なLEDシーリングライトやLED電球も市販されており、照明の光色は今後ますます注目されると考えられます。しかし、有彩色光が生体に及ぼす効果は明らかにされておらず、現状では有効な利用法が見出せていません。そこで本研究では、有彩色光の効果的な利用法の提案を目指して、照明の光色が生体に及ぼす視覚的および非視覚的効果を、主観評価や生理評価を行うことで明らかにします。現在は脳波測定による覚醒度の変化に注目した研究を進めており、光色による覚醒度への影響が確認されています。また、光色環境が味覚閾値に及ぼす影響についても研究を進めており、より実用的な光色利用法の提案を目指しています。
https://www.kait.jp/research/navi/htakahashi.html

●集積形光機能デバイスの研究
光機能デバイス研究室 教授 中津原克己

身近な通信ネットワークも高速・大容量、高信頼・低遅延、多数同時接続が可能な5Gへと移行が図られ、さらにその次の世代の通信システムであるBeyond 5G(6G)の検討が進められています。この通信ネットワークの進展には、さらなる光通信技術の発展によるネットワークの高機能化と低消費電力化の実現が不可欠です。
当研究室では、企業や他の研究機関(沼津高専、香川大)と連携しながら、本学の研究設備である電子ビーム描画装置、スパッタリング装置、ドライエッチング装置などを駆使し、光機能デバイスの研究開発を行っています。導波路形光スイッチや光サーキュレータ、水平スロット導波路を用いたセンサデバイスなどの動作実証と性能向上を行い、光集積回路の実現を目指しています。
https://www.kait.jp/research/navi/nakatsuhara.html
http://www.ele.kanagawa-it.ac.jp/~naka2/

●電子回路上の非線形波動制御に基づく信号生成制御技術
非線形波動工学研究室 教授 楢原浩一

本研究では、電界効果トランジスタや量子効果素子を分布定数的に用いるプラットフォーム上に誘起される様々な非線形波動現象を電気信号生成制御技術に応用することを目的としています。ムーアの法則に従って半導体素子・回路の集積率は増大を続けています。ここに来てその限界が議論されるに至っています。集積率向上の一つの目的は信号処理の高速化にあります。速度性能向上に特化する場合、ムーアの法則から外れた新しい処理形態が求められています。非線形波動制御は将来の高速処理に適した手法を提供します。例えば散逸ソリトン間に生ずる斥力を有効利用してタイミング・ジッタを軽減するなど従来にない手法を提案しています。
https://www.kait.jp/research/navi/narahara.html http://www.ele.kanagawa-it.ac.jp/~narahara


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