産学官連携メールマガジン(2021年9月10日 自動車システム開発工学科特集号)

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【神奈川工科大学】産学官連携メールマガジン(2021年9月10日号)
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 目次
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【1】研究・技術シーズ紹介(特集:創造工学部 自動車システム開発工学科)
【2】ニュースリリース
【3】イベント情報(展示会・シンポジウム・フォーラム等)
【4】公募情報

(●:新規、◎:更新、○:再掲)
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【1】研究・技術シーズ紹介(特集:自動車システム開発工学科)
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○高効率と高性能を両立する電動駆動
              モータースポーツ工学研究室 准教授 岡崎昭仁
 本研究室では小型競技自動車向けのハイブリッド電動駆動システムの研究を行っている。エン
ジンを発電のみに使用し電動モーターを車軸の駆動・回生に使用する高効率かつ高性能なシリー
ズ式ハイブリッドシステムの構築に取り組んでいる。主に3つの課題があり、1つはハイブリッ
ドシステムの構築、2つめは蓄電装置の構築である。そして3つめは、エンジンの高効率化であ
る。現在、学生らと机上でのシステム検討を進めながら、ハイブリッドシステムの構築や蓄電装
置の設計を行っている。特に安全性が重要視される蓄電装置については、安全性が重要課題であ
るものの、設計方策に関する具体例は少なく、企業時代に電気二重層キャパシタ蓄電装置で得た
知見を元に設計検討を進めている。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/okazaki.html

◎オフセットローラー曲げ加工(低周波振動付与による加工限界の改善)
              高性能コンピューティング研究室 助教 加藤俊二
 電気自動車等のアルミニウムスペースフレームに用いられる形材の曲げ加工は自動車の設計に
合わせて、軸方向に曲率を変えて曲げる必要がある。そのための加工法として、スペースフレー
ムをガイドローラーに通し、オフセットされたローラー(曲げローラー)に当て、曲げを行う加
工法を提案しており、曲げローラーの位置を変えることにより、曲率を変えることができる。
 曲げ加工中に被加工材に生じる断面変形および曲げ内側のしわを低周波振動の加工力を付与す
ることにより低減できることを実験的に明らかにし、加工限界の改善がはかれることを示した。
付与する低周波振動の周波数、振幅を変えて断面変形およびしわの抑制効果への影響を検討して
いる。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/hirayama.html
http://www.hyh.sd.kanagawa-it.ac.jp/

○加速度と車両姿勢を独立に再現するドライビングシミュレータの開発
              車両運動・制御研究室 助教 狩野芳郎
 一般的なドライビングシミュレータは、車両に発生する加速度を6軸リンクによる並進運動と
傾斜により模擬するので、実車とは体感が異なる。そこで、本研究では6軸リンクに加えてリニ
アレールとヨーリングにより前後左右の加速度と車両姿勢を独立して再現できるドライビングシ
ミュレータを開発した。これにより、走行中の車両姿勢がドライバーに与える影響について、
ドライバパラメータ同定手法と生体反応計測等を用いて明らかにする。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/yamakado.html

○上部集熱式熱サイホン
              ソーラービークル工学研究室 助教 川口隆史
 太陽熱を利用する熱サイホンの研究を行っている。外部電源を使わずに熱移動できる熱サイホ
ン、特に屋根の上に設置した太陽熱集熱器から地上に熱エネルギーを移動することを目的にした
上部加熱式(トップヒート式)熱サイホンに注目し、構造が比較的簡単な蒸気泡ポンプ方式によ
り実証実験を行ってきた。この方式は1970年代より研究され、プレハブのモデルハウスに設置し
た熱サイホンにより高低差4 mの循環を実現するとともに小規模の発電ができることを実証した。
しかし屋外に設置したモデルハウスによる実証実験では、朝や夕方の太陽熱が少ない状況におい
て、熱の移動、すなわち作動流体の循環が間欠的となる問題が残されている。この間欠的な流動
は太陽熱集熱器での突沸等システム故障の原因となる。安定した熱移動を実現するため、エネジ
ーハーベストによる電力を用いた制御システムを開発している。現在、制御を実現するために管
内圧力を下げることを提案し、小規模な実験装置で作動流体の間欠的な循環を安定化できること
を確認した。今後、実機レベルでの運用を目指す。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/fujisawa.html

●次世代充電技術の研究開発
              電動システム研究室 教授 クライソン トロンナムチャイ
 地球温暖化対策のために電気自動車(EV)の更なる普及が強く望まれており、例えば欧州連
合(EU)は2035年までにハイブリッド車を含めたガソリン車の新車販売を事実上禁止する
と発表している。一方、現在のEVの航続距離はまだ十分ではなく、航続距離を延ばすために多
くのバッテリーを積んでいる。その結果バッテリーの充電時間が長いという課題があり、超急速
充電、ワイヤレス給電、走行中給電、電池交換など数多くの提案がなされている。しかしバッテ
リーの性能が不足していたりインフラが整っていなかったりしているためにいずれの提案も一長
一短があって決定打がない現状にある。本テーマではEVの本格普及を目指して新たな充電技術
を研究開発している。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/throngnumchai.php

●ネットワーク情報共有型AIモビリティの研究
              知能モビリティ研究室 助教 小宮聖司
 AI自動運転や障害物回避等各種機能と作業目的を持ったモビリティがそれぞれ取得した情報
をクラウド上で共有し相互活用することで統合された効率的なモビリティ運用を目指しています。
 また、自動運転技術は、自動車事故低減,公共交通の充実,物流現場における人手不足解消、
Maas等社会からの期待が大きく、さらなる技術向上と普及が重要となっている事から、車両
製作、回路配線、運動制御、自動運転を総合的に実習・修得できるよう、自動運転学習支援教材
の開発と実践を行っています。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/wakita.php

○コンピュータによる高性能化と高機能化ための計算アルゴリズムの開発
              高性能コンピューティング研究室 教授 平山 弘
 製品を設計するのに、コンピュータによるシミュレーションはコンピュータの低価格化と高性
能化によって容易に行うことが出来き、高度な設計が容易に行えるようになった。そのためには
大きなプログラム作成が不可欠となり、その計算アルゴリズムなども開発しなければならない。
コンピュータの低価格化に伴い、製品にコンピュータを組み込むことによって、高機能の製品を
容易に開発することが出来るようになって来ている。これまで低性能のコンピュータが使われて
きたが、高性能なコンピュータによって、画像処理等が可能になり、自動運転や自動停止などの
安全技術などが出来るようになって来ている。画像処理技術などの利用方法の開発や人間の認識
等のアルゴリズムの研究等に取り組んでいる。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/hirayama.html
http://www.hyh.sd.kanagawa-it.ac.jp/

○車載用PVシステム,省エネ・創エネ車両の操安,上部加熱式太陽熱サイフォンの研究
              ソーラービークル工学研究室 准教授 藤澤 徹
 本研究室では、Solar EVの研究開発を意図して、実用化されている量産車両に太陽光発電シス
テムを構築し、二次電池を効率的に充電する方法を検討している。災害時に有用なエネルギー
自給・自走車両という観点からも、様々な電動車両の開発を目指している。車載用PV関連では、
競技用ソーラーカー専用に開発された小型高効率のMPPT(最大電力点追従制御装置)を用いて、
発電アンバランスの大きなドア等の垂直面も含む多系統システムのバッテリ充電能力向上に取り
組んでいる。
 また,省エネ・創エネ車両におけるインホイールモータやインバータを活用した車両運動制御
の検討も始め、横加速度と前後加速度を連係させた円滑な走行に関する研究を進めている。外部
動力を必要としない上部加熱式太陽熱サイフォンの研究も行っている。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/fujisawa.html

●コース前方の曲率に応じた自動ブレーキの競技用電気自動車への適用検討
              車両運動・制御研究室 教授 山門 誠
 競技用電気自動車に、カーブをスムーズに曲がるためにブレーキを制御するG-Vectoring Control
(GVC)を適用し、タイムとエネルギ効率向上についてドライビングシミュレータで検討して
いる。減速時に駆動用モータを発電機として自動的に車両を減速させれば(これを回生制動と言
う)、エネルギ消費量を抑え、バッテリ容量を小さくすることができる。ラップタイムの向上、
エネルギ収支の両立のためには、GVCゲインは可変にするほうが良い。具体的には、コース半径が
R5以下の場合は、減速ゲインに比べて加速ゲインを0.02程度小さく設定し、R10以上で
は加速ゲインを0.23近辺に設定すると良い結果が得られることが確認できた。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/yamakado.html
https://www.kait.jp/tech_news/97.html

●モビリティ・リサーチ・キャンパスの構築
              知能モビリティ研究室 教授 脇田敏裕
 自ら考えて行動するモビリティたちが学内を動き回り、生活や学びを豊かで楽しい物にする。
そんな未来への実験が「KAITモビリティリサーチキャンパス」である。通信技術や情報技術
など高度なインフラを備えたキャンパスの中で、さまざまな役割を持ったモビリティたちが日々
考え、行動する。学生や教職員はモビリティを使い、触れ合い、見守られると同時に、自ら新た
なモビリティ作りに挑戦し、キャンパスで実験することができる。研究成果は広く情報発信する
と同時に社会実装を行っていく。
 現在、落葉清掃、荷物運搬、校内見守り、学内回転ライドなどの自律走行車両の原理試作が完
了し、今年度より随時運用を開始していく。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/car_system/academic/wakita.php
https://www.kait.jp/topics/atrc/report07.html
https://lab.naninaru.net/seminar/U16000/kanagawakouka_facultyofcreativeengineering_wakita

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【2】ニュースリリース
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2021.08.06
スマートスピーカーを用いた対話型漫才自動生成システムの提案
(情報工学科/先進AI研究所 准教授 大塚 真吾) 
https://www.kait.jp/tech_news/98.html

2021.08.06
応用化学・バイオサイエンス専攻の学生がトヨタ女性技術者育成基金育成プログラムに合格
https://www.kait.jp/news/1834.html

2021.08.18
本学がリーダーを務めるSIP自動運転プロジェクト;「仮想空間における安全性評価環境
プラットフォームDIVP(R)の構築」の使用体験募集が内閣府よりプレスリリースされました
https://www.kait.jp/news/1835.html

2021.08.20
自動運転における危険予知センシング技術の研究
(工学教育研究推進機構 先進自動車研究所(VRI)特任教授/所長 井上 秀雄) 
https://www.kait.jp/tech_news/99.html

2021.08.24
地域連携災害ケア研究センター主催「防災・災害ケア基礎講座」(公開講座)
https://www.kait.jp/news/1781.html

2021.08.26
情報工学科の学部4年生が「FIT2021」にてFIT奨励賞を受賞
https://www.kait.jp/news/1837.html

2021.08.27
第26回流れのふしぎ展が開催されました
https://www.kait.jp/news/2001.html

2021.09.03
安心・安全・快適な暮らしを目指す家電・スマートフォン連携技術の開発
(ホームエレクトロニクス開発学科/先進AI研究所 准教授 杉村 博)
https://www.kait.jp/tech_news/2010.html


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