【開催報告】先進的ベンチャー企業に学ぶ会 (2025年7月18日)

 2025年7月18日(金)、神奈川工科大学・先進技術研究所 共創研究室(CCR)にて、「先進的ベンチャー企業に学ぶ会」が開催されました。本イベントは、研究推進機構 ベンチャー推進部門が主催し、技術と社会の橋渡しを担うベンチャー企業との知見共有と交流を目的として企画されたものです。

(写真左:株式会社ちとせ研究所 原田主席研究員, 写真右:神奈川工科大学 井上学長

 

 意見交換会ではまず、株式会社ちとせ研究所 主席研究員の原田大士朗氏(博士・工学)による『ここがバイオの最前線、技術の社会実装を目指すベンチャー戦略』と題した講演が行われ、バイオテクノロジーを中心とした社会課題への挑戦と技術の実装戦略について熱く語られました。

 原田主席研究員は、遺伝子工学・生化学・統計学・AI・機械学習・データサイエンスを専門に、多くの国家プロジェクトに従事。国内屈指の研究者として、バイオ×デジタル領域で注目を集めています。

 株式会社ちとせ研究所は、微細藻類や微生物、培養細胞など、小さな生き物の力を借りて、バイオテクノロジーを基盤とした産業構築を目指すベンチャー企業です。シンガポール本社を含む、ちとせグループの中核法人として川崎に本社機能拠点を置き、東南アジアを中心に国や多くの企業と連携しながら活動しています。大阪・関西万博 日本館では、創業以来の技術力・知見を活かし、生きた藻類展示の技術協力や、微細藻類由来製品を展示する注目企業です。

 講演の中で原田主席研究員は社会問題からベンチャーを取り巻く環境の変化などユーモアを交えて話され、参加者の学びを深める活気ある場となりました。応用化学生物分野や機械工学分野、情報工学分野など様々な分野から学生が参加し、懇親会でも直接話を聞く場面が見られました。学生からは「勉強している分野なので刺激になった」「勉強している分野は違うが、興味深かった」といった感想が寄せられ、自身の専門分野を超えた学びの意義を強く感じた様子が伺えました。

 研究推進機構では、今後もベンチャーに関するセミナーや、あつぎ商工会議所と連携した技術開発型企業の事業戦略をお聞きする機会を設けてまいります。ベンチャーに興味がある方はもちろん、第一線で活躍する社会人の話を聞く大変貴重な機会です。学生や教職員の皆様が新たな知識や実践的な視点を得られる、有意義な学びの場を積極的に提供してまいります。ぜひ今後も本学の学生の皆さま・教職員の皆さまにご参加いただけますと幸いです。