産学官連携メールマガジン(特集:ホームエレクトロニクス開発学科)

(●:新規、◎:更新、○:再掲)
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【1】研究・技術シーズ紹介(特集:ホームエレクトロニクス開発学科)
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各先生の研究テ-マの詳細について


●空中ディスプレイを利用した非接触ゲームの開発
               人間中心家電研究室 教授 奥村万規子
 空中ディスプレイは何もない空中に映像を形成する技術です.新型コロナウイルスの感染拡大
の防止に資するタッチレス空中インターフェースへの活用が期待されています.本研究室では,
再帰反射による空中結像技術と赤外線センサーを利用して,非接触ゲームを製作しました.今後,
触覚機能を追加し,より体感できる機器を開発していく予定です.さらに,3Dジャスチャーセン
サなどを活用することにより,体感ゲームをより簡単に実現できる手法を考えて行きます.
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/okumura.html

〇IoT家電と生活改善の開発
              IoTプログラミング研究室 准教授 杉村 博
 インターネットにつながる家電(IoT家電)を利用して、一般家庭での生活改善を支援する
システムの研究開発をしています。IoT家電のセンサーや動作の情報収集を基にして住宅環境
の測定を行うことで、現在の生活の問題点を発見して、改善点をアドバイスできるようなシステ
ムを目標にしています。特に、新築への導入だけでなく、既設住宅への段階的なシステム導入を
可能とする柔軟なシステムの構築方法を念頭に全体を設計しています。本研究では、家電をネッ
トワークに接続して状態取得と制御をするハードウェア的テーマから、データ解析のための人工
知能開発といったソフトウェア的テーマまでを広く取り扱っています。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/sugimura.html
https://www.he.kanagawa-it.ac.jp/~sugimura/

○広域避難所における被災者情報管理システムの研究
          ユビキタスコンピューティング研究室 教授 安部惠一
 近年、コロナ禍の影響で災害発生時は分散型避難が進んでおり、公の避難所で避難するよりも
自宅避難や親戚宅、車中避難などに避難する人が増えています。このため地域一体で全ての被災
者を管理するのは困難です。
 そこで、本研究では、ICT(Information and Communication Technology)を用いて被災者
情報を収集して名簿作成及び救援ニーズの発信から被災者の健康状態の管理までを一貫して行う
避難所管理システムを全国の避難所内に設置し、クラウドサーバで各避難所地域の被災状況及び
救援ニーズ(要配慮者の救援ニーズを含む)などを一元的に管理する被災者情報管理システム
(Victims Information Management System : 以下VIMSと呼ぶ)の開発を行っています。
このVIMS技術により避難所に限らず、自宅避難及び、車中避難などの分散型避難している被
災者まで広域に管理できると考え、研究開発を行っています。本研究にご協力頂ける企業様など
御座いましたら、ぜひお声を掛けて頂けますよう宜しくお願い致します。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/abe.html

〇埃の静電的特性の考察と埃分布の測定システムの開発
               知能家電研究室 教授 金井徳兼
 生活空間に存在する埃の成分は繊維が中心であり、その電気的な特性は誘電体と考えることが
できます。このテーマでは、埃の静電気的な特性を考察し、埃の堆積量の推定や室温湿度による
特性の変動などを実験的に考察し、位置情報の取得と合わせて床面の埃分布情報のマップ化を目
指しています。また埃の堆積した状態は数学的にはフラクタル図形と考えことができ、その堆積
メカニズムについてもシミュレーションをもとに考察しています。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/kanai.html

○センサユニットの開発と応用技術の検討
               センサと家電研究室 教授 黄 啓新
 本研究では、安心・安全な暮らしができる未来の社会や便利な生活空間や環境にやさしいスマ
ートハウスを実現するために、汎用的なセンサユニットの開発と応用技術の検討を行うことを目
的とします。具体的に市販された温湿度センサとCO2センサ等を用いて、コンパクトなセンサユ
ニットを作製し、集めたセンサデータを分析し、季節ごとの屋内環境の状態を把握し、エアコン
や換気扇やアロマテラビー用機器を制御し、屋内における空気質量や温湿度の改善を図り、最適
な住環境を実現します。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/koh.html

〇社会問題と向き合い資源・エネルギーの新しい循環路を技術で開拓する
              システムエネルギー学研究室 教授 広井賀子
 地球環境の元素・資源はもともと循環していますが、人間の活動によってバランスが崩れ、気
候変動や自然災害の原因となっていると考えられています。この問題に付随して望まれる、持続
可能な水資源供給の方法(生活インフラのスタンドアロン型供給システム)や、人の移動が実質減
少しても心の解放を失わない方法(Alcova Elettrica)の開発を、新4年生たちとはじめました。
この他、身近な生活における電化率を変革していく取り組み(Hand-work DX)や、AIの活用で人の
生活実感における満足度を直接的に上げ、一人一人の向社会的行動機会を増やす取り組み(親友
AI開発)を手掛けています。これらを統合して「個人」の階層の変化を「集団」(市、
県など)のレベルへと拡張していくことを研究開発の目標としています。
https://www.he.kanagawa-it.ac.jp/~hiroi/

〇発光スペクトルの調整が可能な紫外線励起型光源を使用した微細藻類の増殖促進に関する研究
               照明工学研究室 教授 三栖貴行
 本研究室では主波長が異なる紫外線LEDの調光を行うことで蛍光体の発光色を制御する研究を
行ってきました。高い演色性を保ちながらも色の印象が変化する発光手法を見出しましたが、光
源の発光強度が低く応用例が見つかりませんでした。そのような中で応用バイオ科学科の村田教
授と共同研究により本テーマを推進することになりました。微細藻類は明るすぎると「光阻害」
が発生するため本研究室で開発してきた光源の明るさでも使用可能とわかりました。現在は厚木
市内に生息するヒメミカヅキモの増殖促進を狙い実験していますが、今後はバイオマスに関わる
微生物の増殖促進を検討していきます。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/misu.html

○くらしの中に笑顔をつくるホームロボットによるスマイルハウスの開発
        コミュニケーションロボティクス研究室 准教授 山崎洋一
 日常生活の中で,AIやロボットが,空気を察してさりげなくサポートして人の笑顔をつくる
スマイルハウスの開発に取り組んでいます。現在取り組んでいる研究課題は,
・人の雰囲気の見える化
・人と人をつなぐロボット表現技術
・未病を治す高齢者サポートロボット
・遠隔家族団らんを実現するどこでもホーム
・図書館ウェブと連携したスマート司書ロボット
・身体差を超えるVRスポーツ「超人格闘技・神拳」 など。
https://www.kait.jp/ug_gr/undergrad/creative/homeElectronics/academic/yamazaki.html
http://yamalab.com/